最近、コンビニ行くと大概ボールペンをチェックする。
「何か面白いやつないかなー」って感じで。
正確には面白いけど安いやつ、だね。
高くていいボールペン欲しいんならCROSSやパーカーを買う。
今日、ちょっとあまり見たことないボールペンを手に入れたので、ちょっと予定を変更してコイツを先に試してみようと思う。
SUPER EZ(スーパーイージー)っていうボールペン。
セブンイレブンで購入。100円(税別)
発売元はBICジャパン株式会社
・・・聞いた事無いな。そんな会社。
調べたら、フランスの老舗筆記用具メーカーらしい。とうとう日本でも筆記用具販売に本腰を入れてきたって感じか。
まあでも、日本のボールペンって言ったら三菱とかゼブラとか大手ばっかりでイマイチ刺激が無い業界だったから、こういうのって歓迎だよね。
チェック開始
さっそくパッケージからチェックしていこう。
●公式文書にもOK
●新油性ボールペン
●ニードルチップで細かく書ける
まず、公的文書にもOKに対してのツッコミだけど、
このキャッチを全面に持ってきた理由は何なんだろうか。
そもそも公的文書に使えないボールペンがどれだけあるのか。
フリクションみたいな消せるボールペンが出回ってきてるから、敢えて強調したって事なのかな?
或いは、「やべー、履歴書書かなきゃ。あ、ボールペン無いわ。買いに行かないと。ちょっ!一杯あり過ぎてどれ選べばいいかわかんねーよ。あ、公的文書にもOKって書いてあるコレでいいや」みたいなシチェーションを想定して付けたんだろうか。
それなら寧ろ「公的文書専用」みたいなキャッチの方が、よりインパクト無いだろうか?
どうもターゲットが見えないキャッチだ。
次、「新油性ボールペン」
出たよ。ゲルインキ、ジェルインキに続く、新しくややこしいネーミング。
でも後発組としてインパクトを付けるにはこれくらいやらないとダメなのかも。
これが裏面。
●”書く”をもっとイージーに!
成る程、言いたい事は分かった。スラスラ、気持ち良く書けるって事ね。
コンセプトはサラサ、ビクーニャの流れと一緒。じゃあこの2本と比べればいいわけだ。
ちょっとピンぼけしちゃってて分かりづらいけど、先っちょが何かボールペンっぽくないね。
これがニードルチップって奴なのか。
じゃあ書いてみようかな。
これ見て分かる通り、字が綺麗じゃないね。
例によって、書いた本人特有の字の汚さとかは取りあえず置いといて、
言いたい事は二つ。
一つは、とてもスムーズに書ける。というか、なめらか過ぎて怖い。
何か、書いてるという感覚より、滑らせてるという感覚の方が強い。
もうひとつは、昨日もちょっと書いたけど、滑り過ぎて字が丁寧に書けない。
多分、英語とかアルファベッド圏ならこのボールペンで文句無いんだろうね。
だってツルッツルだもん。
筆記体なら尚更滑るでしょう。識字率も文句ない。ちゃんと読める。
でも、申し訳ないけど、このボールペンで自分は公文書を書こうとは思わないな。
だって、ツルツル快適過ぎて字がキッチリ書けない。
冬の寒い日に朝に家を出たら道路に氷が張ってあって、ツルツル滑る。
しっかり歩きたいけどそうすると転ぶ確率が高くなるから、寧ろ少し滑らせながら歩いちゃえ!みたいな感じで、ちょっとふざけた歩き方になっちゃう、そんな感じ(余計分かり辛い例えだが)
つまり、あまりに書くのが快適なボールペンだと、ついつい文字に遊びと甘えが入ってしまう。
そのために、きちんとした文字を書こうという気持ちが薄れ、知らず知らずの内に文体が乱れ、漢字の止めはねをはしょってしまう。
そんな文字を公的文書に書こうと思うかという話。
だから、これはボールペンと言うよりサインペン。
仕事で電話しながらメモを取るとか、そういう用途での使用なら文句無しと思う。
でも、それだけがユーザーがボールペンに求める性能なのかな?とも思ってしまう。
ユーザーが本当に望むボールペン機能とは何なのか
よく、ボールペンのアンケートを取ると、ボールペンを選ぶ一番の基準は大抵が「書きやすさ」、「気持ち良さ」
確かに書きやすさは大事。あと、スルスル書けるとか、そういう気持ち良さっていうのも大事だとは思う。毎日使うものだからね。
そういう意見が多いせいか、メーカーはついつい書きやすさにばかり拘ってボールペンを開発してしまう。
でも、本当はそれだけじゃないよね。
字が綺麗に書けるペンって、こうやって改めて比較してもそうそう無いよ。
そういうのにも敢えて拘るのが、真の筆記用具メーカーなんじゃないの?
と、ちょっと厳しい事を今日も書いてしまったが。