ボールペンレビュー5日目 ジュース(パイロット)
パッケージの最上部に「ゲルインキボールペン」とある。
ではゲルインキとは何か。
コトバンクによると、
水と顔料、または染料に増粘剤を加え、通常はゲル(半固形)状で、書くときに液状になるインキ。
ということらしい。
でもこれだけじゃよく分からないので簡単に要約すると、油性と水性のいいとこ取りした新インクって事か。
こう言ってくれないと普通の消費者には分からないよね。
ただでさえややこしい専門用語が氾濫してる世の中なんだから、もっとシンプルに説明しないと。
でもぶっちゃけ、油性と水性のいいとこ取りって言われても、どうせどっちつかずなんじゃないの?
っていう穿った色眼鏡で見てしまいたくなる今日この頃。
ダイエットコークはそもそもうまいか?という話。
実際、普通のコーラに比べたら、ダイエットコークはコクも無く美味くもなく、おまけに変な後味で、飲むといつも「あーあ、普通のコーラ買えばよかった」と後悔する。
そう、ダイエットコークは、この世に「美味しさ」と「ダイエット効果」を両立した飲みものなど無いという事を僕らに教えてくれた。
どう味わってみても、ダイエットコークはコーラの劣化版。カロリーオフの代償は味の不味さ。
よくTVで、おからで作ったハンバーグを「まるで本物の肉のよう!」なんて大げさに言ってるけど、どう味わってもおからはおから。本物の肉のようになるわけがない。
同じように水性と油性のいいとこ取りなんてあるわけがない。
油性は公的文書に使えるが、水性はできない。
よしんば水性インクが改良されて滲まない仕様になったとしても、それはあくまで水性の進歩であって、書き味や見た目が油性になるわけではない。
とにかく無駄。こういうの、無駄。レビュー①のサラサを見ても分かるように、水性で書いた文字の見た目なんて、一目瞭然。油性のそれとは全く違う。
しかも「。」の文字は滲むし、水性ボールペンなんて所詮ボールペンに望むものを何も満たしてやしない。
まあ、でも一応、試し書きしてみるけどさ。
試し書き結果
3行目の、「織込められていた。」の「。」は完全に潰れてる。
4行目の、「着物であろう。」の「。」はかろうじて輪郭を残している。
こんな風に文字の輪郭にムラが出てしまうのが、水性の嫌いな所。
文字は書きやすいよ。インクの出もいい。
でも、どっちかって言うと筆ペン仕様になってしまうのも、所詮は水性インクの我が色濃く出てしまっている。少なくとも油性と水性の「いいとこ取り」なんかではない。
耐水性テストで意外な結果が・・・
だが、
ちょっとした発見があったので、下を見て欲しい。
3つの文を書いた。
一番上は、「スーパーイージー」(新油性ボールペン・bic社)
二番目は、「ジェットストリーム(青)」(油性・三菱鉛筆)
そして三番目は・・・
今回レビューした「ジュース」
濡らした液体は、これ。↓
・・・嘘でしょ?
だって、スーパーイージーもジェットストリームも、油性だよ?
そして唯一滲まなかった、ジュースはゲルインキとは言え、水性に近いインクだよ?
しかもどれも、十分に乾かしてから試したんだよ?
何でこんなことになった?
これがパイロット社の「耐水性ゲルインキ」の力だって言うの?
ちょっと驚きというか、意外な事が多すぎるね。
まさかゲルインキの方が油性を上回る耐水性を持つとは思わなかった。
あんだけ油性が滲む中、全く滲まないこの「ジュース」の耐水性ゲルインキの力。
正直、ここまでレビューしてきて、ずっとジュースをバカにしていました。申し訳ない。
このボールペンの信頼度が最後の実験で格段に上がった。
これを最終評価の判断材料に加えようと思う。
段々面白くなってきたね。