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販生活という雑誌が何気に好きだ。

セシールやニッセンのようにただ商品を通販雑誌で売るのではなく、商品にちょっとした”ストーリー”を加えて記事風に紹介する。しかも扱っている商品は他では手に入りにくいものばかり。

こういうスタイルの通販雑誌はありそうでなかなかない。

取り立てて欲しい商品が無くてもついつい読んでしまう。

難点はこの雑誌が無料ではなく、有料(150円)だということ。

無料だと尚いいのに。そういうわけにもいかないか。

 

所で、通販生活の商品紹介記事の中でこんな記事を見つけた。

下に紹介する。

夏の心配 ぜんそく対策 ”ダニ捕りマット” これが元祖だ!

日革研究所

 

https://www.cataloghouse.co.jp/tick_measures_and_vermicide/tick_measures/1101293.html

ダニは一年中お宅に棲みついているが、とくに湿気の多い6月、7月はダニの大量繁殖シーズン。湿気とホコリがこもりやすい場所に棲みついて卵を産んで大量繁殖していくので、ぜひ、「梅雨のシーズンが終るまでに可能なかぎり殲滅しておきたい」もの。

本機をダニ捕り器のピカイチと私たちが考える理由は、次の通り。

(1)ダニを大量に捕獲して死滅させる。毎年、『前年度のモニター宅の捕獲数』を専門機関で調査してもらい、発表している。本器のように、最新の実績(捕獲数)を毎年発表している競合品はあるのだろうか(本年度のモニター31人宅の結果はこちらをご覧ください)。

(2)ぜんそくをひきおこすアレルゲンとなるダニの死骸片やフ ンもマットにとじ込めたまま「燃えるゴミ」で捨てられるので、室内に舞い上がる心配はない。粉々になったダニの死骸や微細なフン(1~5マイクロメート ル)が空中に舞ったら、それこそアレルゲンをまき散らすようなものだからだ。

(3)ダニを誘うエサは天然由来で殺虫剤の類は一切入っていない。

ダニの好物である17種の食品粉末(特許)、それにビール酵母、食品添加物の香料3種、そして吸湿セラミック。これがマットの中に仕込んである天然エサ。

食欲をそそる香りに誘われてダニたちはいそいそとマットの表面からもぐり込んでくる。ところがエサには5~10マイクロメートルに粉砕された吸湿セラミックが混ざっているので、食べ始めたとたん、口や気門がつまって呼吸できなくなり、数日後には乾燥死。

くり返すが、もぐり込んできたら最後、ダニの死骸片やフンが室内に舞って吸ってしまう心配はないのだ。

開封したあとのマット内のエサの有効期間は3ヵ月。3ヵ月過ぎると香りが消えるのでダニは入らなくなるから、ごみ箱へ。

本品の開発者は日革研究所の渡邊秀夫さん。NPO法人・応用生物科学研究所のダニ部会に所属し、湿度とダニ繁殖の関係を研究してきたプロフェッショナル。

ダニをゼロ化することは不可能なので、家族のぜんそくが気にかかる読者には年間通して使用することをおすすめしたい。

~通販生活ホームページ より

https://www.cataloghouse.co.jp/

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読んでみた感想。

まずこの文章は誰に向けて書いているのか、一度読んだだけではイマイチはっきりしない。

もっとも、オリジナルのこの記事の冒頭には、作家の小山田浩子さんがぜんそくになってダニアレルギーを発症してしまい、その対策のために通販生活で推奨するこの”ダニ捕りマット”を購入したという”ストーリー”記事が綴られている。

それを読めばそもそもこの手紙の対象者は

ぜんそくやダニアレルギーで苦しんでいる人

ということになるんだろう。

 

だが、それだとそもそもダニアレルギーじゃない人やダニに困ってない人は「あ、俺には関係ないや」という感じでこの文章を読まずに立ち去るということになる。

もっとも、ダニ捕りグッズに興味の無い人が通販生活のサイトの”ダニ捕りマット”について書かれているページ階層までわざわざやってくるか?というそもそもな問題もあるが、それはそれとして。

 

私のモットーは、”どんな人でもつい読んでしまう文章”だ。

読まれない文章には何の意味もない。生まれてきた意味すらない。

読まれなければ書いた文章もそれに費やした時間も何もかも全てが無駄。

文章は一人でも多くの人に読まれてこそ意味がある。

どんな目的であれ、文章を書く以上、そこに対象者を限定する意味などないのではないだろうか。

読み手がその文章を読んで実際に商品を買う、買わないは全く別の問題として。

そういう意味で、この文章を自分なりに書き直してみる事にした。

 

ただ一つ断っておくと、この記事の文章自体は悪くはないと思う。

何せ通販生活のれっきとしたプロのライターが書いてる文章だからね。

前に「ひどい文章」でケチョンケチョンにけなした文章とはその辺りが違う。

日頃から痒みやアレルギーに悩んでいて、「どこかにいいダニ捕り器無いかなな」みたいな感じで商品を探してここに辿り着いた人に対するメッセージとしてならパーフェクトと思う。

解体

ではまず、この文章を解体してみる。

何でもそうだけど、一度解体してみないと骨組や構造が見えてこないから。

そうするとこの文章が凡そ6つの要素で構成されていることが分かる。

 

1.ダニは6月~7月が大繁殖シーズン

2.本機(ダニ捕りマット)をピカイチのダニ捕り器と考える理由の説明
 ・大量に捕獲できる(専門機関によるデータ有)
 ・ダニの死骸片やフンが舞い上がらない
 ・人体に有害な物質は一切入っていない

3.本機(ダニ捕りマット)の成分とメカニズム解説
 ・エサに超微細な吸湿セラミックを配合
 ・ダニはこれを食べると口や肛門が詰まって乾燥死する

4.使用上の注意説明
 3か月でエサから香りが消えるため、効果がなくなる

5.本製品の開発者はダニのスペシャリスト(NPO法人機関の人間)

6.ダニをゼロにするのはそもそも不可能。だからこそ常に使用するのが大事

 

これで解体、抽出完了。

まず、で暗にこれからの季節ダニが増えますよと読者に訴え、

で商品の特徴を述べおすすめし、

でこの商品をおすすめする根拠について説明している

で注意点喚起。一応この商品のデメリットもあると説明

で信頼性のダメ押し

で根本的な事を話し、読者へ啓蒙。プラス、商品の継続使用をアピール

こんな所か。

 

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書き直し後

タイトル:ダニについての真実

 

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画像参照元 Wikipedia

ダニは人や動物の血を吸い、写真のように肥大化します。
このようなダニが、一般的な家庭の部屋の中に凡そ数万匹いると言われています。
きっとあなたの部屋にもたくさんいることでしょう。
そして、あなたが朝起きてあちこち痒いのはもしかしたらコイツのせいかも知れません。

もしかしたらあなたは今、急に寒気を感じて押入れから掃除機を出して掃除を始めようとしているかも知れません。
ですがあなたのその行為は、ダニのフンや死骸をさらに空中に撒き散らすことになるかも知れません。家族にぜんそくなどのアレルギー持ちの方がいるのなら、尚更です。

それに、いくら掃除機をかけた所で、部屋からダニを完全に排除する事は不可能なのです。
ではどうすればいいのでしょうか?

我々はこの”ダニ捕りマット”を強くお勧めします。その理由は以下の3つです。

(1)とにかく大量のダニを捕獲して死滅できる
我々はこの”ダニ捕りマット”を実際に使用している一部のお客様に協力してもらい、実際にどれだけのダニを捕獲できたかを年ごとに集計し、それを専門機関の調査の元公表しています。
本年度のモニター31人宅の結果はこちらをご覧ください
予め断っておきますが、このような集計を定期的に行っている競合他社は殆どありません。

(2) ぜんそくをひきおこすアレルゲンとなるダニの死骸片やフンもマットにとじ込めたまま「燃えるゴミ」で簡単に捨てられます。
そのため、ダニの死骸やフンが室内に舞い上がる心配がありません。
想像して見てください。1~5マイクロメートルという細かさのダニの死骸やフンが空中に舞い上がるシーンを。それこそ有害物質をまき散らすようなものです。

(3)ダニを誘うエサは天然由来で殺虫剤の類は一切入っていません。
そのため、小さなお子さんや化学物質に敏感な方がいらっしゃるお宅でも安全に使用できます。

しかし、人体に安全な天然由来の成分しか入っていないのに、どうしてダニを大量に捕獲し、しかも確実に死滅させることができるのでしょうか?
実はそこにこそこの製品の画期的な特徴があるのです。

この”ダニ捕りマット”には、ダニの好物である17種の食品粉末(特許取得済)、それにビール酵母、食品添加物の香料3種、そして吸湿セラミックが含まれています。
この食欲をそそる香りに誘われてダニたちはいそいそとマットの表面からもぐり込んできます。ところがエサには5~10マイクロメートルという、超微細な粒子に粉砕された吸湿セラミックが混ざっているので、食べ始めたとたんダニは口や気門がつまって呼吸できなくなり、数日後には乾燥死するというわけです。

このようにいいことずくめの”ダニ捕りマット”ですが、難点もあります。
それは、その成分全てが天然由来のため、一度開封してしまうと長くはもちません。
凡そ3カ月でエサから香りが無くなり、ダニも寄り付かなくなります。
一度設置すればずっと効果が続くものではありませんので、その点はご注意ください。

本商品の開発者は日革研究所の渡邊秀夫氏。NPO法人・応用生物科学研究所のダニ部会に所属し、長きに渡って湿度とダニ繁殖の関係を研究してきた、いわばダニのスペシャリストです。

最後に、ダニがもっとも大量に繁殖する時期は、一年で最も湿気の多い季節である6月、7月、つまり、これからの季節です。ダニは湿気とホコリがこもりやすい場所に棲みつき、卵を産んで大量繁殖していくので、快適な夏を過ごすためにも、梅雨のシーズンが終るまでにこの”ダニ捕りマット”ごっそり殲滅しておきたいですね。

 

解説

まず、タイトルはダニについての真実」


このタイトルにした理由は、この方が読者はすんなり入って来れるから。


「ダニ捕りグッズの紹介」なんてタイトルじゃ元々興味ある人しか読まないでしょ。
ダニ捕りグッズ
に興味無い人にも読んで貰い、そこで商品紹介もしちゃう。その方が効率的でしょ。


但し、記事本文がタイトルのダニについての真実について書かれていなければ本末転倒だ。
たまにあるのが、タイトルに興味を惹かれて読み始めたら、肝心のそのタイトルのことには殆ど触れず、タイトルと関係ない事ばかり延々と書いてあるような記事。最低だ。
そんな文章は読まれる資格すらない。
読者の期待を裏切ってしまったら、もうその文章には何の価値もない。ただのゴミだ。

 

で、次にダニの(気持ち悪い)写真を投下。
これが平均数万匹どの家庭の部屋にも居ると言われると、さすがに冷やかしで読んでる方もちょっとは自分の事として真剣に考えてくれる筈。
こんなキモい生き物があなたの家に数万匹居ると言われて素直に読まずに通り過ぎれるもんかね?無理だと思うな。

 

それに、いくら掃除機をかけた所で、部屋からダニを完全に排除する事は不可能なのです。
オリジナル文だと最後のに持って来ていた文を、敢えて出だしの方で使うことにした
理由は、これがタイトルの答、「ダニについての真実」だと思うから。
そして、タイトルの答は早く出してあげる方がいいでしょ。
結論を出し惜しみして最後まで読ませようなんて姑息な文章は嫌いだ。
更に、

ではどうすればいいのでしょうか?で、商品説明へとスムーズに移行できる。

 

しかし、人体に安全な天然由来の成分しか入っていないのに、どうしてダニを大量に捕獲し、しかも確実に死滅させることができるのでしょうか?
この後に続く文がこの記事の肝となる商品説明部分。
エサを食ったダニがカラッカラになって死んでる所を想像すると、なんだかちょっと爽快な気分にもなれる。

 

一度設置すればずっと効果が続くものではありません
この説明で、この商品にも難点があることを説明する。
完璧な商品などないわけだから、自らこうして難点を取り上げて説明した方が、より読者の信頼も上がるよね。

 

で、最後。
ダニがもっとも大量に繁殖する時期は、一年で最も湿気の多い季節である6月、7月、つまり、これからの季節です。ダニは湿気とホコリがこもりやすい場所に棲みつき、卵を産んで大量繁殖していくので、快適な夏を過ごすためにも、梅雨のシーズンが終るまでにこの”ダニ捕りマット”ごっそり殲滅しておきたいですね。

これはオリジナル文だと、冒頭、つまり一番最初の出だしで語っていた。
なぜこれを最後に持ってきたかというと、この文章が唯一、「”ダニ捕りマット”を今買うべき理由」について一番よく説明できていると思ったから。
更に、「可能な限り殲滅しておきたい」ではなく、「ごっそり殲滅しておきたい」に変えた。
ダニの100パーセント殲滅はできないともう読者は知ってるんだから、ここは敢えてごっそりにした方が「捕れるだけ捕る」というニュアンスが伝わってきていいかなと。しかもワクワクする言葉だし。

 

例によって文字数はオリジナルより若干増えてしまったが、個人的にこの修正後の文章は気に入ってる。

元々ダニや、ダニ捕りグッズに興味の無い人でもつい読んでしまう文章になっているのではないかと思うが、如何でしょうか。

ただ、この文とオリジナル文とで、どっちが商品がより売れるかは分からない。

試してみたい気もするが。