天気予報というものも昔と比べると大分様変わりしていて、
例えば、一昔前だとむさ苦しいおじさんが気圧配置だのアメダスだのと説明していたのが、
最近だとお天気お姉さんが優しく今日の天気について解説してくれたりなんかする。
更に最近の天気予報は天気予報だけでなく、不快指数やPM2.5情報、お洗濯指数や紫外線情報なんていうものも教えてくれたりして、見てると「ああ、随分と時代も変わったなあ」なんて思ってしまう。
ただ、個人的な意見を言わせて貰うと、私が毎朝天気予報で確認したい事はたった一つ。
要するに、今日傘が必要なのか、要らないのか
それ以外の情報は、正直私にとってそんなに重要ではない。
だが最近の天気予報はこのシンプルな質問に毎回的確に答えてくれているか?と改めて考えてみると、残念ながらそうでもない。
なぜ天気予報はどこも似たような予想なのか

例えば、競馬エイトと競馬ブックのレースの予想は、それぞれ大分異なる。
競馬エイトで◎を打った馬が、競馬ブックではそもそも印自体付いてない、なんて事もよくある事。
これは予想の方法がそもそも担当記者によって異なるためだろう。
勝ち馬を予想する材料となるデータは、それこそ山のようにある。
後はその膨大なデータの、どの部分に注目するか。
その着眼点がそもそも人によって違うから、予想する内容も当然違ってくる。
だったら天気予報も、もっと局や気象予報士によって予想が違ってもいいんじゃないのかなと。
これがどの局も9割方予想が当たってるのならまだしも、どこも結構な確率で外してるわけだから尚更そう思う。
まさか機械の出したデータをただ言ってるわけじゃないだろうし。
実はそんなに選択肢があるわけじゃない
調べた所、日本には大まかに分けると、3つの天気予報組織があるらしい。
1.気象庁
http://www.jma.go.jp/jma/index.html
日本で最も精度が高いと言われている降水ナウキャストを使って降水確率を予想している
但しホームページは相当見づらく、いかにもお役所仕事感は拭えない
2.日本気象協会(国土交通省所轄)
これまた精度の高いXRAINと呼ばれる降水観測システムを使用し天気を予想する財団法人
ホームページは見やすいし、気象庁よりもこちらの情報を支持する人が最近は多いとか
3.ウェザーニュース
従来の観測データ+一般人の空リポートという画期的な方法で独自の天気予報を行う
予報の的中率はイマイチとの声もあるが、その革新的な予測方法はこれからの天気予報の進化に大いに期待を持たせてくれる
因みに、Yahoo天気は日本気象協会の観測データを参照しているらしい。
見た所、goo天気予報も内容がYahoo天気と変わらないため、これも恐らく同じ参照元かと。
5月30日の天気予報。一番正確だったのはどこ?
気象庁の場合
この日は朝から雨。15時過ぎまで降ったりやんだり。
予想データとしては下の図通り、ほぼ当たりかな。
ただ、見辛い。
後、降水確率もパーセンテージとして分かり辛いし、ちょっと朝からこのサイトで天気予報を見ようという気にはならないかなぁ。
こちらは日本気象協会(tenki.jp)
こちらは何と、午後12時から18時までの降水確率を60パーセントと予想しているくせに、なぜか予報は雨のち晴。
しかし残念ながらと言うか勿論と言うか、この日は夕方以降も一度も日差しは拝めなかった。
一体何で雨のち晴れなんて予想しちゃったのか、そこがかなり気になる。
ちなみに、当然ながらYahooの予想もほぼ一緒。同じ参照元なのに微妙に数字が違うのは何でなのか気になるが。
天気予報に望むこと
例えば、「今日の降水確率は40%です」と言われると、傘を持って行くべきなのかどうなのか、非常に悩む。
同様に、「今日は折り畳み傘があるといいでしょう」とか言われると、「それは今日だけじゃなくて毎日いつでも言えることだろう」と突っ込みたくもなるし、何だか予想する側が逃げてるように感じてしまう。
結局はTVやネットの天気予報を参考にして、自分で傘を持って行くか否かの決断をするしかないのか。
でも、これが行きつく結論だとしたらちょっと寂しい。
成程、確かに天候はいくら人類の技術を結集した所で、その正確な予測や判断は難しいものなのかも知れない。
でもだからこそ、無難な予想ではなく、もっと、もっと個性のあるその道のプロとしての人間の予想を見たい。
「気象予報士の○○さんの予報は、いつもすごいよね」
なんて言われるような、攻める天気予報を是非これから期待したいものである。