近、辛い事があるとダムを見たくなる。

普通は海だろうと自分でも思うのだが、海はどうも人が多いし、それに浜辺にゴミとか散乱してたりして余計嫌な気分になりそうだ。

そんなわけで、今や海はもう私にとって癒やしスポットでも何でもない。

ただの煩くて汚い場所だ。

 

海とは違うのだよ。海とは

そこへいくとダムは素晴らしい。

自然と水の夢の共演、美しい水面に美味しい空気。それに連られて寄ってくる小鳥たち。

これこそ正に現代の楽園。

もう私にとって癒やしスポットはダム以外に考えられない。

とりわけ以下の点においてダムは海よりも素晴らしい。

 

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まず第一に、場所

ダムは大抵が人里離れた小高い丘の上の方に存在するため、都会の喧騒から確実に離れられる。

これが海だとせっかく雰囲気のいい海岸を見つけても、周りにサーファーだの釣り人だの家族連れでキャッキャ騒ぐ子供だのが居て落ち着けない事もしばしば。

それもこれも、海という場所は私のように、「ただただ海を見て癒やされたい」という人間以外に、「海で泳ぎたい」または「海で騒ぎたい」、もしくは「海でナンパしたい」だの「海で酒を飲みたい」だのまあ、色んな欲望を持った人間が一気に集まる場所だからだ。

海に来る人間それぞれ海でやりたい事や趣旨、目的が違うわけだから、何か海という場所自体が総合的に落ち着かない場所になっちゃうわけだね。

そこへいくとダムへ来る人っていうのは、その目的はともかくとして、どこか落ち着いた、癒やしを求める人が多い気がする。

「そうかなぁ?」という顔を今これを読んでるあなたはしているようだが、少なくともダムでは釣りはできないし、常識的に考えてナンパする場所でもないし、酒を飲みたくてダムに来る人間はいない。私が言いたいのはそういう事だ。

 

第二に、水が綺麗

ダムは基本的に整備された人工の溜池のため、水や水面の綺麗さは海とは比べ物にならない。

それに海はその景色や雰囲気が天候によって大きく左右される。

雨の日に癒されたくて海へ行ったって、鉛色で大荒れの海を見て余計鬱になって帰ってくるのがオチだ。

しかしダムの水は違う。

例え雨の日に行こうと、その変わらぬ美しい水面は、しっとりと来た者を癒やしてくれる。

 

第三に、ダムという建造物のその雄大さ

所詮は人間が自然を破壊して作り出した物。それがダム。

だがいつもダムへ行くと、ダムのそのあまりの雄大さとそれを創り出した人間の底知れないパワーに思わずため息が出る。

特に富山県にあるあの有名な黒部ダムなどは、作業中に事故で亡くなった人達を偲ぶ慰霊碑があったりする。

そこにダムを作るという人間の決断が正しかったのか、間違っていたのか、それはそれ。

ただただ、その圧巻の建造物に、自然と、それに立ち向かう人間の底力、両者のスケールの大きさを感じるのだ。

日本におけるダムの総数については諸説あるようだ。

日本ダム協会らの提示する資料を元にすると、凡そ3000個以上のダムが日本には存在するらしい。

 

うーむ、3000個ですか・・・

 

てっきり黒部ダムや宮ヶ瀬、天ヶ瀬ダムみたいな有名所を入れても数十個だと思っていた。

 

因みに去年の夏の甲子園大会地区予選にエントリーした高校は3874校。

つまり、日本の甲子園を目指す高校に匹敵する程の数のダムが日本にある、という事になる。

何で甲子園を目指す高校の数とダムの数を比べたのか、自分でもよく分からないが。

 

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ダム(Dam)の由来

ダムという名前の由来

ダムは英語でDamと書き、意味は「せき止める」、「堤防」

英語だが元々の意味の由来はオランダ語から来ているらしい。

それぞれ「堤防」という意味の都市名、ロッテルダム、アムステルダムからもそれが分かる。

 

但し、王国を表わすキングダムのダムは上のような堤防の意味ではなく、領土、社会を表わすDomesticの事らしい。

なので当然ながら、キングダムに「王をせき止める」という意味は無い。成程、確かにKingdom、Damじゃないものね。

因みに、カラオケで有名なDAMはDaiichikosho Amusement Multimedia(第一興商)の頭文字を取ったもので、堤防のDamとは何の関係も無い模様。どうでもいいわって話だが。

 

宮ヶ瀬ダムについて

段々読んでて若干イライラしてきた人も多いと思うので、そろそろ宮ヶ瀬ダムについて書きたいと思う。

宮ヶ瀬ダムはダム好きな私のお気に入りのダムであり、そして同時におすすめの癒やしのスポットでもある。

とある機関での行きたいダムランキング1位にも輝いた有名なダムだ。因みに2位はあの黒部ダム。

そんなに人気なら観光客も多くてちっとも癒やされないんじゃないの?と思うかも知れないが、混むのは土日の話で平日は至って平和。

駐車場も平日は基本無料だし、平日に来れば全く無問題。寧ろ土日に行く方がどうかしている。

 

 

スポットその1 宮ヶ瀬ダムエリア

さて、宮ヶ瀬ダムには主に3箇所の観光スポットがある。

一つ目は、宮ヶ瀬ダムエリア。宮ヶ瀬ダムは地図上で見ると、何だかセミ人間が車に引かれてペシャンコになったみたいな形をしているが、そのセミ人間の右手の先が宮ヶ瀬ダムである。

 

横浜方面から車で来ると恐らく412号線から途中514号線に入って宮ヶ瀬ダムへ向かって来ると思うが、実はこのルートだと宮ヶ瀬ダムへは行けない(5月26日現在)

 

地図上だと宮ヶ瀬ダム水とエネルギー館の所から来るまで入れそうな感じがするが、ここは現在通行止めになっているので、宮ヶ瀬ダムに行くにはダムの隣にある県立あいかわ公園に車を停めて行く必要がある。

この県立あいかわ公園、地図上だと宮ヶ瀬ダムのすぐ隣に見えるくせに実際は中津川がジャマで、一旦412号線に戻って迂回しないといけない。

まあ、分からなきゃカーナビに県立あいかわ公園とセットして走ればいいだけの話ではあるんだけど、ちょっと面倒くさい。

で、公園に到着したら駐車場に車を停め、いざ宮ヶ瀬ダムへ。

もう、毎回ダムへ行く度に思う。「よくこんなものを造ったな」と。

手前右側に停まってるのは宮ヶ瀬ダム名物、ロードトレイン。これに乗って優雅に移動するのも悪くないんだが、そんな大した距離でもないんで今回は徒歩移動。

ロードトレインの左側後ろに見える、ぽっかり空いた入り口から、ダムの頂上まで登っていく。

インクラインというのはケーブルカーみたいな乗り物の事だ。

元々観光用に作られたものではなく、資材を上に上げる時のために作った物をそのまま観光用に残しているとの事。

成程ね、それで運賃収入を得られるんだから正に一石二鳥ってやつだね。

運賃は片道200円、往復で300円。

まあ、安いのか高いのかはよく分からないが、どの道運休日(月曜日が運休日で、かつ今日は月曜日)のようだったので、今回はインクラインは使わずに無料のエレベーターで上まで向かう事にする。

エレベータまでの道のりはこんな感じ。

まるでSF映画にでも出てきそうなコンクリート打ち付けの通路。

因みにこれはどこのダムでもそうだが、一度中へ入ると夏でもめちゃくちゃ寒い。

これもダムの特徴であり、また醍醐味と言えよう。

少し歩いた先に、何だか重々しい雰囲気のエレベーター扉が唐突に現れる。

頂上までの時間は凡そ1分。勿論エレベーター内に窓が付いていて上昇中景色が見れる、なんて事は無い。

エレベーターに乗り1分少々待つとダムの頂上へ。更に展望台へ上り見下ろした風景がこれ。

ガラス越しでも腰が引ける高さ。

ちなみに、この頂上エリアにある水とエネルギー館では名物・宮ヶ瀬ダム放流カレーが食べられる。

まあ、味はどうせ大したことないだろうから今回はパス。

 

スポットその2 鳥居原園地エリア

一通り宮ヶ瀬ダムを満喫したら、次は鳥居原園地。セミ人間の丁度頭の部分に当たる場所である。

 

ここはとにかく見晴らしがいいのが特徴。

そのせいかバイカーも非常に多い。

駐車場からすぐ↓のような場所へ降りていける。

手付かずの自然が満喫できる。本当に癒される。

癒され過ぎて言葉も出ない。なので書く事もあまりない。

 

スポットその3 宮ヶ瀬湖畔園地エリア

最後は宮ヶ瀬湖畔園地エリア。セミ人間の横っ腹部分。

 

こちらは鳥居原園地から一転、ノスタルジックな昭和の横丁という感じ。

宮ヶ瀬ダムで食事をするならもう、ここだろう。

宮ヶ瀬ダムエリアではダムカレー位しか食べる物が無いが、こちらでは土産、かき氷にホウトウ、鍋と実に豊富なご当地グルメが味わえる。

猫が多いのも特徴。猫がいるって事は、みんな優しくていい人ばかりって事だよね。

因みにこの宮ヶ瀬湖畔園地は吊橋があったり船着き場があったりと、色々散策でき、かつ整備も行き届いて人の少ないエリア。

とにかく宮ヶ瀬ダムに来たらここは必ず寄ってくようにしよう。

ダム観光で疲れててもここは寄る。癒されに来てるのならそれだけの価値はある。

 

因みに今回紹介した3エリアのガイドは宮ヶ瀬ダム公式のHPから確認できる。

https://www.miyagase.or.jp/spot/area_miyagase.html

 

 

まとめ

というわけで宮ヶ瀬ダムを紹介した。

正直言ってこれ以上人が来て欲しくない場所ではある。

だが、私と同じようにストレスで日々憔悴しきっている人に、是非ダムの素晴らしさを伝えたかったので書いてみた。

そして、まだダムデビューをしていないあなた、是非してください。

そしてこの美しい風景と風の音、小鳥のさえずりに水の音に癒やされてみて欲しい。

ダムはいつでもあなたを、優雅に待っている。

 

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